ピックルスに思うこと
こんばんは イエティです。
今回は、先日発表された「ピックルスコーポレーションの上方修正」を受けて、何点か気になったところがあるので2Q決算までの備忘録として書き連ねたいと思います。
1.はじめに
17/8/27時点での株価は1,583円。GVS分析だと企業が毎期10%成長すると期待すれば購入できる水準となります。(株価1,553円)
来期予想では、前期が野菜高騰により減益となった分、今期は強気の業績予想を立てています。そのため、このハードルを超えることが出来るかどうかがポイントとなります。
8/22に発表された「業績予想の修正に関するお知らせ」によると個別当期純利益が34%以上の大幅増益予想となりました。 要因としては、子会社の県西中央青果株式会社の株式を売却したことによる特別利益分が上乗せされたことが挙げられます。
また、売上・経常利益も業績予想を超えるペースで発表されています。
ピックルスが上方修正。子会社売却による特別利益の増加が主な要因だが、私としては売上・経常利益を見るに2Qも業績予想を上回るペースで順調に進んでいることが分かって一安心。
— イエティ (@yuki_otoko7) 2017年8月22日
順調そうですね。
それでは、注目ポイント紹介に移ります。
2.注目ポイント
- 野菜価格
- 売上構成比
- 従業員数
- ここ数年の業績傾向
・野菜価格
ここ数年の白菜の卸売価格の平均と今年の価格を比べたのが以下の表です。
今期は、4月に高騰したものの直近では価格は落ち着いています。(別データでは、8月中旬から再び高騰していますが)
2Qでは6~8月(厳密には5月下旬~7月下旬)の野菜価格水準が利益に大きく影響するので、グラフを見る限りでは良い決算が期待できます。
・売上構成比
ここで今期1Q決算を振り返ってみます。ブリッジレポートによると、売上はやや伸びたものの人件費や物流費の増加で減益となりました。
しかし、会社側は利益悪化を織り込み済みです。下の表は今期1Qとブリッジレポートによる今期業績予想データなのですが、売上比率の1Qと業績予想がほぼ同じです。つまり1Qで利益率が悪化しましたが、全体から見ると順調に推移していると言えます。
・従業員数
次にピックルス単体の従業員数を見てみると、明らかにパート人数が拡大しています。人員が増え、生産能力が向上した分、今後の売上も期待できます。また、先述の利益悪化要因である人件費の増加もこのグラフを見ると頷けます。
ここまでをまとめると2Qは
- 野菜価格が安定=業績悪化リスクが低下(野菜価格高騰による減益という展開にはならなさそう)
- 売上構成比=業績予想通り(以上)の順調なペースで進んでいる
- 従業員数増加=売上の拡大見込める、順調に拡大・成長を続けている
ことから、「かなり順調なペース、好調」と言えるでしょう。これだけ見るとかなり良い投資対象だと思います。
しかし、ネックな点もあります。
- 過去の業績推移
これは、ブリッジレポートによるピックルスコーポレーションの過去の業績推移ですが
「全てにおいて2Q以降業績は落ちている」
ことが分かります。主な要因は、野菜価格の高騰(秋は価格が高い傾向)です。特に前期は大幅な高騰により、ピックルスも苦戦を強いられました。
また、株価も2Q以降は低下傾向にあります。
つまり、「2Qで好決算が出たとしても、過去の業績推移から株価は上がらず売られる可能性がある」となってしまい、好業績が株価に反映されない可能性があります。
もし、この株を数年単位で持つならば特に意識することでは無いですが、そうでなければ注視しておくべき点だと思います。
まとめ
ピックルスコーポレーションは地味な企業で業績も低成長(または悪化)なところですが、
- 人員の拡大
- M&Aによる拡大
- 工場新設
など、毎年潜在的に非常に強くなっている企業の一つです。
ただ、投資対象として見るならば、野菜価格の推移や株価の変動性などファンダメンタルズ以外にも目を配るべき要素があるので、そこを意識して投資する必要があるというところは頭に入れておいた方が良いのかもしれません。
まぁ難しいこと考えず、買って数年塩漬けするだけで勝てると思うのですがね…
企業名も「ピックルス」ですし…
塩漬け…
すみません(~_~;) 悪ふざけは成績記事のほうで十分ですね。
ではまた次回。