イエティの雪だるま投資記

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<銘柄分析> 7291 日本プラスト

こんばんは イエティです。

 

今回は、自動車部品メーカー「日本プラスト」の銘柄分析を行います。

注目ポイントは、樹脂海外展開 この2点です。それでは参ります。

 

1.企業概要・事業内容

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・事業内容は、自動車部品専業メーカーで主に樹脂部品とエアバッグの製造販売を行っています。

・販売先は、ホンダが54.1%、日産が42.6%でほぼ半々ずつ占めています。

・売上面ではほぼ横ばい、利益面はほぼ右肩上がりの伸びを見せています。

 

2.市場動向

本来は、企業の強みから書いていますが、今回は分かりやすくするために先に市場動向から。

 

参考資料:自動車産業を巡る構造変化とその対応について

(平成27 年11 月 経済産業省 製造産業局 自動車課)

http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/GB/04.pdf

 

自動車業界の動向は経済産業省が分かりやすくまとめてあったので、こちらを参考にしました。

 

ここで、今回の銘柄分析にあたってのポイントは

自動車市場はグローバルで成長産業であること(p13)

・環境などに配慮した次世代自動車が"世界で"必要とされていること(p15以降)

です。特に現在、米国・欧州・中国を中心に需要が高まってきていますね。

 

これを自動車部品メーカーの視点で見ると、

環境に配慮した自動車に使われる部品を作ることで、世界的に売上を伸ばすことができる。ということが言えます。

 

ではどんな部品が求められるのか?(1つ目のポイント:樹脂)

参考:プラスチック: 自動車メーカーと化学企業の未来(A.T.カーニー 著)

https://www.atkearney.co.jp/documents/4409500/5384594/Plastics_The_Future_for_Automakers_and_Chemical_Companies_JPN.pdf/3af224a7-d2cf-45ce-be85-81b74fc040da

 

これは自動車における樹脂の需要などをまとめたリポートです。原料に詳しくない人はこれを読んでも「?」となる人もおられると思うので、言いたいことだけ書きます。下のグラフをご覧ください。

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これから伸びるのは"樹脂部品"です(直球)

 

なぜそうなのか気になる人はレポートを詳しく読んでくださるとわかります。

余は、金属より樹脂の方が比重が軽く、形を変えやすいので意匠性が高い(デザインしやすい)

そのため、燃費を抑えることができ、EV(電気自動車)など次世代自動車に採用されやすいから です。

 

ちなみに、注目ポイントで挙げた樹脂とプラスチックは一緒だと思ってください。

(厳密には違いますが)

 

3.企業の強み

(2.で長くなりすぎたのでここからスピードアップです)

同社は、1948年に創業。当時から樹脂に焦点を当てた自動車部品を製造してきたため、樹脂成型加工技術は非常に高いです。

 

また、1984年にはアメリカに進出。海外展開を果たすなどいち早く展開してきたため、現状求められている世界で必要とされる自動車部品を作れるノウハウは十分に有していると思います。

 

4.リスク・注意事項

リスクは、リコールなど「自動車業界特有のリスク」が大きいことです。2016年に起きた「三菱自動車 燃費不正問題」などはその最たる例です。

 

5.注目ポイント

材料合理化などで驚異的な利益率の改善、メキシコにリサイクル施設

資料:第79期 中間事業報告書(平成28年4月1日~平成28年9月30日)より

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このグラフの真ん中部分をご覧ください。

「材料費」「諸経費合理化」で円高による売上・利益の減少をカバーしています。

 

また、前期に91%ほどあった(売上高対)売上原価も、今期では89%ほどに抑えています。売上が横ばいの中で、この採算性の改善は素晴らしいものがあります。

 

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こういったことができた背景には、海外工場でのリサイクル効率化など高い技術と努力があります。

 

6.GVS分析

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私の予想成長率は強気の10%、PERは9.3% EPSは220と予想し、

GVS株価は2039円 さあどうなるでしょうか。(投資は自己責任です。)

 

7.まとめ

日本プラストは老舗自動車部品メーカーでありながら、海外展開も積極的で、この世界で求められているトレンドに対応できる技術力を持っている企業の一つだと思います。

是非これからも頑張っていってほしいです!