ダイオーズ H30.3 決算分析
今回は、2018年5月15日に発表された「ダイオーズ H30.3期 決算」を振り返ります。(かなり久しぶりの決算分析記事なので間違ってたらすみません)
目次
1.数値の振り返り
2.注目ポイント
3.まとめ
1.数値の振り返り
当期の業績は以下の通りになりました。()内は前期比、単位は百万円。
売上 29,869(+14.6%)
営業利益 1,609(+0.1%)
経常利益 1,587(-2.0%)
純利益 1,125(+8.9%)
売上が伸びたものの、利益はほぼ横ばいとなりました。
2.注目ポイント
来期予想が弱すぎる??
決算発表後、翌日の株価は6%超えの大幅下落となりました。
原因は、「弱気の来期予想が嫌気された」ことが考えられます。
しかし、私は「あまりにも来期予想が弱すぎるのではないか?」と思いました。
それでは、見ていきます。
上の画像が地域別の今期業績、下の画像が来期予測となっています。
ここでポイントとなるのが、「国内売上」です。
国内売上に対して、決算短信では「売上・利益共に過去最高になる見込み」と記載しています。
しかし、来期予想の値から海外向けの業績予想を引くと、国内向け業績予想が今期業績を下回ります。
ただ、これは為替の影響を考慮していないからだとも言えます。
(算出方法は、決算短信で「海外向けはドルベースで9.1%の増収、5.7%の減益予想」とあったため、今期の海外業績に売上を+9.1%、利益を-5.7%しただけです)
しかし、たとえそれが理由であったとしても、
もう少し来期予想を強気にいっても良かったのではないかと思います。
また、来期には「米国法人税減税」の恩恵が本格的に受けられます。
同社では、それを見込んで繰延税金資産を8,000万円計上しています。
このことを見ても、法人税減税による利益率の向上が予想されます。このため、利益も来期は予想を超えてくるのではないかと思ってます。
(繰延税金資産と米国法人税の関係については、以下で書いています)
3.まとめ
私は、今回の決算内容について「事業は順調、しかし予想は慎重」(ラップ調)
に感じました。このため持ち株もホールドしています。
決算を受けて株価は大きく下げましたが、改めて詳しくみるとそこまで下がるような決算内容ではないのではないか?と思いました。(あくまで個人の意見です。)