イエティの雪だるま投資記

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企業分析 3931 バリューゴルフ(2018年版)前編

こんばんは イエティです。

今回は、「バリューゴルフ」の企業分析(前編)です。

なお、内容は1年前に書いたもののリニューアルとなります。

www.toushi.fun

目次

1.企業概要

2.業績・株価データ

3.強み

4.弱み・リスク

5.注目ポイント

6.まとめ

 

1.企業概要

同社は、2004年にゴルフ情報誌の制作・発行業務などを行う会社として設立しました。

その後、2016年3月にマザーズに上場しています。

事業内容は、以下の3事業です。(【】内は2017年度売上構成比)

①ゴルフ事業【93.6%】

②広告メディア事業【3.9%】

③メディカル事業【2.4%】

WEBサイト業務や病院向け書籍の発刊もしているものの、事業売上の9割以上はゴルフ事業となっています。

ゴルフ事業では、主に

  • ゴルフ情報誌の制作・発行
  • ゴルフ場の予約
  • プレーチケットの格安販売
  • レッスンサービス
  • ゴルフ場運営者向け集客サポートサービス
  • ゴルフ用品の販売

等を展開しています。

2.業績・株価データ

業績及び18/6/2時点での株価データは以下の通り。

株価:2,955円

予想PER:30.25倍 (予想EPS:97.7)

実績PBR:6.00倍

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業績は売上・利益ともにほぼ右肩上がりで、

株価面では典型的な高PER・高PBR株となっています。

3.強み

同社の強みは、一人でもゴルフラウンドを回ることができる「一人予約サービス」を展開している点にあります。

まず、前提としてゴルフに詳しくない人のために説明しておきたいのが

ゴルフでラウンドをするには、一緒に回ることができる人を集める必要があります。

(一人でも回ることができるゴルフ場もありますが、基本として2人以上集める必要があります。)

このため、「ゴルフをしたいけど周りと都合が合わずに行けない」人や、「周りにゴルフ仲間がいない( ;∀;)」人は今までラウンドすることができずに、打ちっぱなしで一日暇をつぶす必要がありました。(偏見)

 

しかし、バリューゴルフが展開している「一人予約サービス」はPC(ECサイト)を通じて同じくゴルフをしたいけど出来ない人とマッチングすることで、ラウンドすることが可能なサービスです。

これを利用することで、一人でもプレー日やゴルフ場選び、交通手段などを自分の都合で自由に決めて気軽にラウンドすることができます。

また、「一人予約サービス」は、プロフィール設定を通じて安心して予約できるほか、利用回数に応じてランクが上がる制度などがあります。

1人予約ランドとは? │ 1人予約ランド / バリューゴルフ(VALUE GOLF)

 

このサービスが人気で、一人予約会員数は40万人を超え、現在も年25%ペースで増加しています。また、同社の主力サービスとなっています。

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4.弱み・リスク

弱み・リスクは、楽天も同サービスを展開していることです。

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楽天は、「RakutenGORA」の1サービスとして「一人予約」を展開。利用・エントリーに応じて楽天ポイントを付与するという得意の戦法で事業拡大を図っています。

これは、バリューゴルフにとって大きな脅威となっています。

5.注目ポイント

「一人予約サービス×〇〇」新事業展開でシナジー効果を図る

バリューゴルフは、楽天との差別化という狙いも含めてゴルフ事業の拡充を図っています。

具体的には、

  • ゴルフ用品販売サービス(ジーパーズ)
  • 国内外への旅行企画(国内・・日本旅行協会、海外・・産経旅行)
  • レッスンサービス・室内ゴルフスクール

などを展開しています。

そして、これと「一人予約サービス」を組み合わせることでサービスの拡充を図っています。

例えば

「一人予約サービスサイトHP内で、自社ゴルフ用品も購入可能」

「一人でもゴルフラウンド付き国内外旅行が可能」

「一人でもレッスン講師とラウンドしながらゴルフレッスンを受けられる」

などです。

このように、積極的に他の事業と「一人予約サービス」を組み合わせることで、シナジー効果を生み出し、売上・利益の拡大、楽天との差別化を図っています。

www.valuegolf.co.jp

6.まとめ

成熟したゴルフ業界に新風を与え続けている企業です。

株価面では、PER30倍などそれなりに評価されていますが、一人予約サービス会員数が年25%で拡大しているなど、まだまだ成長が期待できる企業です。

また、会員数が増えれば増えるほど、ラウンド成約数はそれ以上の伸びで増加すると思われるので、高い成長も期待できます。

また、経営陣も「現在の株価の倍」を目的とした新株予約権を発行するなど、積極的に株価向上に向けた施策・サービス展開を行っています。

このため、ゴルフの利用者が増えて、株価も上がればいいなぁと思います。

 

なお、後編では6月14日(木)に発表される「第一四半期決算」に向けて、同社が行っている将来的な施策や経営方針などを有価証券報告書などを分析することで紐解いていきたいと思います。